楽天でレビューが少ないと売れない?売上への影響と改善法

楽天でレビューが少ないと売れない?売上への影響と改善法

「最近レビューが増えなくなった」「低評価が続いて売上も落ちてきた」──楽天店舗の運営でよく聞かれる悩みです。レビューはお客様の購入判断を左右するだけでなく、楽天SEO(検索順位)にも影響する重要な要素です。

特に月商1000万円以下の店舗では、レビュー数が減っただけで売上が大きく変動するケースも珍しくありません。レビューは単なる“おまけ”ではなく、売上を伸ばすための基盤といえる存在です。

ここでは「レビュー数が売上にどう影響するのか」を整理したうえで、減少時の原因と対策をまとめていきます。

レビュー数が売上に与える影響とは?

「思ったように増えない」「競合に比べてレビューが少ない」という状況は多くの店舗で見られます。レビューが少ないと、ユーザーは安心感を得られず購入をためらいやすくなり、結果として売上や検索順位にも影響します。

では具体的に「レビューが少ない」ことでどんな影響が出るのかを整理してみましょう。

安心感がなくなり購入率が下がる

レビューは「他の人も買って満足している」という社会的証明です。レビュー数が少なくなると新規ユーザーは安心できず、クリックされても購入につながらないケースが増えます。

競合比較で不利になる

楽天の買い物は「比較」が前提です。ユーザーは同じカテゴリの商品を複数タブで開き、価格・レビュー数・評価を横並びで見比べます。

このときレビューが少ない商品は、それだけで選ばれにくくなります。たとえば、同じ「日焼け止め」で競合がレビュー数500件・評価4.4、自店がレビュー数30件・評価4.2なら、商品内容がほぼ同じでも大多数のユーザーは競合を選びます。

レビュー数が少ないことは「信頼の弱さ」として直感的に伝わってしまうため、競合との勝負で致命的なハンデになります。

SEO評価にも影響する

楽天SEOは「どのキーワード経由で売れているか」という売上実績に基づいて順位が決まります。レビュー数自体が直接SEO順位を決めるわけではありませんが、レビューが少ない商品は購入率が低くなり、結果的に売上も伸びず、検索順位にも影響します。

また、レビューが多い商品は購入率が上がりやすいため、広告や自然検索からの流入が売上につながりやすく、結果的にSEO評価が高まりやすいのです。

つまり「レビューが少ない → 売上が伸びない → 検索順位も下がる」という間接的な悪循環が起きる可能性があります。

レビューが増えないよくある原因

楽天では「レビューが減る」ことは少ないですが、思ったようにレビューが増えない/競合に比べてレビューが少ない という悩みは非常によくあります。

レビューが増えない背景には、店舗運営側が気づきにくい共通の原因があります。

購入後フォロー不足

レビューを増やすうえで欠かせないのが「購入後の一言フォロー」です。

発送メールや同梱チラシで「レビューを書いていただけると嬉しいです」と伝えるだけで投稿率は大きく変わります。フォローをしていない店舗は、せっかく購入されたのにレビューが書かれず、潜在的な機会を逃しています。

レビューキャンペーンをやめた

一時的に「レビューを書いたらクーポンプレゼント」といった施策を行っていた場合、終了すると一気にレビュー投稿が鈍化します。レビューはユーザーにとって“書かなくても購入はできるもの”なので、後押しがなくなると自然と減少します。

低評価レビューが目立つ

レビューが全く増えないのではなく、★2や★3といった中〜低評価が続いていると「この商品にレビューを書くのはちょっと…」と感じさせてしまい、結果的にレビュー数が伸びません。

また低評価が続くと商品自体の売上も鈍化し、新しいレビュー獲得機会そのものが減少します。

リピーター比率が上がっている

長く売れている商品ほど、レビューを書いていないリピーターが増えます。新規購入者はレビューを書いてくれやすいですが、2回目以降の購入ではレビューがほぼ増えません。

つまり「リピーターは多い=売れている」商品でも、レビュー数は頭打ちになるケースがあります。

このように、レビューが増えない背景は「仕組み不足」「施策停止」「低評価の影響」「購入者層の変化」に分けられます。

レビューを安定的に増やすための対策

レビューは“お願いすれば勝手に増える”ものではありません。楽天ではレビューが増えない原因が複数あり、それに合わせて仕組みを用意しなければ競合に差をつけられます。ここではレビューを安定的に増やすための実践的な方法を解説します。

購入後フォローで自然に依頼する

購入直後のタイミングは、ユーザーの満足度が最も高い瞬間です。このタイミングでレビュー依頼をすると投稿率が大きく変わります。

例えば、発送完了メールに「お買い上げありがとうございます。お声をいただけると、今後の改善や他のお客様の参考になります」と一文添えるだけで効果が出ます。

また、同梱チラシで「スタッフ一同レビューを楽しみにしています」といった“人の温度”を伝えると、ただの事務的なお願いよりも反応率が高まります。

ポイント
  • 発送完了メールに一文添える
  • 同梱チラシで依頼(人の温かみを出す)
  • 「お願い」ではなく「役立つ声が欲しい」という形にする

インセンティブキャンペーンを活用する

レビューは「書かなくても購入できる」ため、後押しがないと書かれにくいものです。そこで、軽いインセンティブを設けると効果的です。

例えば次回使える100〜300円のクーポンや、サンプル品のプレゼントを設定することで、「せっかくだから書こう」という気持ちを引き出せます。ただし「高評価をしたら特典」という表現はNG。楽天の規約違反になる可能性があるため、「レビューを書いていただいた方に」という中立的な表現が安全です。

ポイント
  • 次回クーポン(100〜300円程度)
  • サンプル・おまけプレゼント
  • 内容を誘導しない表現にする(規約対応)

商品ページでレビューを目立たせる

レビューは“集まったあと”の活かし方でも投稿数に影響します。商品ページにレビューをうまく見せれば「自分も書いてみよう」と後押しになります。

例えば、ページ冒頭に「最新レビュー」を表示して投稿の流れを作ったり、画像付きレビューを目立たせて掲載すると、購入者の心理的ハードルが下がります。レビュー投稿ボタンを目立つ位置に置くだけでも投稿率は改善されます。

ポイント
  • ページ冒頭に最新レビューを表示
  • 画像付きレビューを強調
  • 投稿ボタンの位置を工夫

低評価レビューには迅速に返信する

★2〜3の低評価レビューを放置すると、「改善されていない店」という印象を与え、購入もレビュー投稿も減ってしまいます。

逆に、店舗が迅速に返信し「改善しました」「代替案を提示します」といった誠実な対応を見せれば、他の購入者の信頼を得られます。むしろ「この店はきちんと対応している」と安心感につながり、レビュー全体の価値を底上げできます。

ポイント
  • ネガティブレビューは必ず返信する
  • 感謝から始める(防御的にならない)
  • 改善策や代替案を提示する

定期的なレビュー獲得施策を組み込む

レビュー対策を“単発”で終わらせるのではなく、定期的な仕組みにすることで安定的に積み上がります。

例えば月1回「レビュー強化週間」を設けたり、新商品発売時に「レビューキャンペーン」を必ずセットにする運用を続けると、レビュー数は継続的に増えていきます。レビューが積み上がる商品を広告に投資してSEO基盤を作る、といった戦略的な連携も可能です。

ポイント
  • 月1回の「レビュー強化週間」
  • 新商品発売と同時にキャンペーンを実施
  • 広告との連携でレビューを効率的に集める

数値で目標管理する

「レビューを増やす」こと自体をKPIに設定すると改善サイクルが回しやすくなります。

例えば「レビュー投稿率を新規購入者の10〜15%にする」「平均評価★4.2以上を維持」といった数値目標を置くと、施策が効いているかどうかが明確になり、改善が早くなります。

ポイント
  • 目標レビュー数(例:月30件)
  • 投稿率:新規購入者の10〜15%
  • 平均評価:★4.2以上

レビュー獲得のポイントは「お願い」ではなく「仕組み化」。購入後フォロー、インセンティブ、ページ設計、低評価対応、定期施策、数値管理──これらを組み合わせて回すことで、レビュー数は安定的に増えていきます。その結果、売上の安定やSEO評価にもつながります。

レビュー不足を補って売上を上げる工夫

レビュー数が少ないと売上に不利になるのは事実です。
しかし「レビューが増えるまで待つ」必要はありません。店舗側の工夫次第で、レビュー不足を補いながら売上を伸ばすことは十分可能です。


レビューが多い商品を“看板”として活用する

店舗全体でレビューが少なくても、人気商品やロングセラーにはレビューが蓄積されているケースが多いです。そうした商品を店舗の「顔」として打ち出すことで、購入者に安心感を与えられます。

例えば、広告をレビュー数の多い商品に集中させた、そこからレビューが少ない商品へのクロスセルやセット販売につなげれば、店舗全体の売上改善につながります。

商品ページで不安を減らす工夫をする

レビューが少ない商品は「情報不足」と見なされやすく、購入をためらわれます。そこで、レビュー以外の情報量で信頼感を補うことが大切です。

具体的には、高品質な商品画像を複数掲載したり、利用シーンや使用方法を動画で紹介すると「自分が使うイメージ」が湧きやすくなります。さらにQ&A欄を充実させ、ユーザーが抱きやすい疑問を先回りして解消しておくと、安心して購入に進んでもらえます。

価格・特典・配送で差別化する

レビュー数が少ないと「買う理由」が弱くなりがちです。そこで、価格や特典、配送といった他の要素で差別化することで選ばれる可能性を高められます。

たとえば「期間限定クーポン」や「ポイント倍率アップ」でお得感を出したり、送料無料や翌日配送といったサービスを強化する方法があります。さらに「おまけ付き」「ギフト包装無料」といった付加価値を追加すれば、レビュー不足のハンデを補うことができます。

店舗としての信頼感を強調する

レビューが少ない商品は「この店は大丈夫かな?」という不安を持たれがちです。その場合は店舗全体としての信頼感を補強することが効果的です。

例えば、商品ページに店舗からのメッセージを載せたり、スタッフ紹介や実績を記載することで「顔が見える安心感」を与えられます。また、同じ店舗内の他商品で獲得しているレビューを一緒に提示するのも有効です。レビュー数が少ない商品でも「この店は信頼できそう」と感じてもらえれば購入のハードルは下がります。

レビュー数が少ないからといって売上を諦める必要はありません。

CHECK
  • 看板商品の活用
  • 商品ページでの情報補強
  • 価格・特典・配送の差別化
  • 店舗全体での信頼感の強化

これらを組み合わせれば、レビュー不足を補いながら売上を伸ばすことができます。レビューはもちろん重要ですが、それ以外の工夫でも十分に勝負できるのです。

まとめ│ビューは売上の土台。仕組みと工夫で安定成長へ

レビューは楽天における売上の大きな土台です。

レビュー数が少ないと購入率や検索順位に直結して不利になりますが、逆にレビューを増やす仕組みを整えれば「安心感」「比較優位」「SEO評価」という3つの面で強みを発揮できます。

今回解説したように、

  • レビューが売上に与える影響を理解し、
  • レビューが増えない原因を把握し、
  • 仕組みとしてレビューを集める対策を実行し、
  • さらに レビュー不足を補う工夫を並行する

これらを組み合わせることで、レビューに左右されにくい安定した売上成長が可能になります。

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私がこの記事を書きました

平林 玲奈

平林 玲奈

新卒で楽天株式会社に入社し、レディースファッションジャンルのECコンサルタント、靴ジャンルの立ち上げに従事。その後、楽天市場に出店するメーカー企業へ転職し、楽天店舗責任者として売上拡大に貢献。就任半年で月商200万円だった店舗を月商1,000万円まで成長させる。 ファンクションに入社後は、ECコンサルタントと店舗運営者の両方の視点を武器に店舗支援に尽力。その後、役員に就任、店舗様の成長を第一に考えながら戦略的な運営支援を行う。楽天一筋15年以上の経験と確かな実績をもとに、楽天市場での売上拡大を目指す企業の成長を支援。

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