- 2025年8月25日
楽天でレビューが少ないと売れない?売上への影響と改善法
「最近レビューが増えなくなった」「低評価が続いて売上も落ちてきた」──楽天店舗の運営でよく聞かれる悩みです。レビューはお……
「広告を出しているのに利益が残らない…」
「クリックはあるのに売上が伸びない…」
楽天に出店している店舗からよく聞かれる悩みの一つが、RPP広告(楽天プロモーション広告)が赤字になってしまう問題です。
RPP広告は楽天での集客に欠かせない施策ですが、運用を誤ると「広告費だけが積み上がり、利益が圧迫される」という悪循環に陥ってしまいます。
本記事では、RPP広告が赤字になる店舗に共通する特徴と、その改善法を解説します。まずは「なぜ赤字になるのか?」を整理してみましょう。
RPP広告で赤字になってしまう店舗には、いくつかの典型的な共通点があります。どのケースも「広告の基本ルールを押さえずに運用している」ことに起因しており、知らないうちに利益を削っているパターンです。ここでは特に多く見られる事例を紹介します。
RPP広告で赤字になる店舗に最も多いのが、そもそも売れにくい商品に広告をかけてしまっているケースです。
広告は“売れる商品をさらに伸ばす”ための施策であり、CVR(成約率)が低い商品に出稿しても、クリック費用だけが膨らみます。
広告を出す商品の基準を「なんとなく」ではなく数値で決めることが大切です。例えば、以下のようなラインを1つの目安にすると無駄な広告費を減らせます。
こうした基準をクリアした商品に広告を集中すれば、クリック=売上につながりやすく、広告費を“投資”として活かせます。
「上位表示させたい」と焦るあまり、入札単価を必要以上に高く設定してしまうのは、赤字店舗にありがちな特徴です。
クリック単価が高騰すると、売上は増えても利益が残らないという状態に陥ります。
このように「売上は立っているのに利益が減る」ケースは、単価設定を感覚で上げすぎているときに起きます。
ポイントは「黒字になるクリック単価のライン」を知ること。自社商品の原価率とCVRを基準に、利益が残る入札ラインを数値で把握することが重要です。
広告の効果測定をせずに惰性で運用を続けてしまうことも、赤字の大きな原因です。
「どの商品にいくら投資して、いくら売れたか」を把握していなければ、広告費が利益を削っているかどうかすら分かりません。
効果測定をサボると「赤字広告を垂れ流す」状態になります。数字を確認して改善サイクルを回すことこそ、RPP運用の基本です。
これらの特徴に共通しているのは、「広告運用が感覚頼みになっている」という点です。赤字を防ぎ、利益を最大化するには「商品選定」「入札単価」「効果測定」をすべて数字ベースで運用する必要があります。
RPP広告で赤字を避けるには、感覚で運用するのではなく「数字で判断する仕組み」を作ることが大切です。ここでは実際の運用で押さえておくべきチェックポイントを整理します。
RPP広告では「どの商品を広告対象にするか」が利益を左右します。商品自体が売れるポテンシャルを持っているかだけでなく、広告との相性を考えることが大切です。
広告商品は「売れている商品」よりも「広告投資に耐えられる商品」を基準に選ぶと、利益の残りやすさが大きく変わります。
入札単価は「黒字になるライン」を数値で把握することが重要です。
計算イメージ
利益を残すための広告費許容枠:1,000円
商品単価:3,000円
原価率:50% → 原価1,500円
この場合、CVRが1%なら「100クリックで1件購入」になるため、クリック単価は10円以内でないと赤字になります。
こうしたシミュレーションを行い、自社商品の利益構造に合わせて「これ以上は上げてはいけない」ラインを設定しておくことが必須です。
広告を黒字化させるには、「使った広告費が利益を生んでいるか」を定期的に確認することが不可欠です。多くの赤字店舗は、この検証を怠って「広告費がどんどん溶ける」状態に陥っています。
効果測定を仕組み化すれば、「なんとなく広告を出す」から「数字を見て運用する」へと転換でき、赤字リスクを大幅に減らせます。
RPP広告は“出せば売れる”ものではなく、“数字を管理して利益を残す”ものです。
商品選定・入札単価・効果測定という3つの視点を仕組み化することで、赤字から脱却し、広告を利益につながる投資へと変えられます。
多くの店舗が「RPP広告=集客のための費用」と捉えていますが、楽天の仕組みを考えるとこれは半分正解で半分間違いです。実はRPP広告は “SEOを強化するための投資” という側面を持っています。
楽天SEOは「キーワードごとの売上実績」が強く影響します。たとえば「日焼け止め」で検索 → 広告枠に表示された商品Aが売れる →楽天のシステムは「商品Aは日焼け止めで売れている」と判断し、自然検索の順位も押し上げます。
つまり広告経由の売上も「キーワード売上実績」としてカウントされ、SEO評価の材料になるのです。
RPP広告を「SEOの踏み台」として戦略的に使えるかどうかが、黒字化店舗と赤字店舗を分ける分岐点になります。
RPP広告が赤字になるのは、店舗に特有の事情ではありません。多くの場合、以下のような共通パターンが原因です。
逆に言えば、この4つを押さえるだけで「広告費が利益を食い尽くす赤字広告」から「利益を押し上げる投資型広告」へと変えることができます。
広告運用の本質は 「数字で管理し、利益を残す」こと。さらに楽天では、RPP広告はSEO順位を押し上げるための重要な武器でもあります。単なる販促費と考えるのではなく、「どのキーワードで売上を作るか」を意識して戦略的に使うことが黒字化への近道です。
「売上が伸び悩んでいるけれど、原因が分からない…」
「商品ページを改善すべきなのか、レビューが弱いのか、それとも検索順位が下がっているのか…」
そんな店舗様のために、弊社では 楽天店舗向けに売上無料診断 を実施しています。
診断は無料で受けられるため、「何が原因で停滞しているのかを客観的に知りたい」という方に最適です。
新卒で楽天株式会社に入社し、レディースファッションジャンルのECコンサルタント、靴ジャンルの立ち上げに従事。その後、楽天市場に出店するメーカー企業へ転職し、楽天店舗責任者として売上拡大に貢献。就任半年で月商200万円だった店舗を月商1,000万円まで成長させる。 ファンクションに入社後は、ECコンサルタントと店舗運営者の両方の視点を武器に店舗支援に尽力。その後、役員に就任、店舗様の成長を第一に考えながら戦略的な運営支援を行う。楽天一筋15年以上の経験と確かな実績をもとに、楽天市場での売上拡大を目指す企業の成長を支援。