【楽天SEO】検索順位が下がったときに必ず確認すべき5つのチェックポイント

【楽天SEO】検索順位が下がったときに必ず確認すべき5つのチェックポイント

「アクセスが急に減った」「広告を出しても売上が戻らない」──そんなときにまず疑うべきなのが 検索順位の低下 です。
楽天では、検索順位は売上に直結します。しかも重要なのは「単にアクセスがあるかどうか」ではなく、“どのキーワード経由で売れているか” です。

例えば「日焼け止め」と検索してAの商品が購入されれば、楽天のシステムは「Aは日焼け止めの購入に選ばれる商品」と認識し、Aの商品は「日焼け止め」というキーワードでSEO的に強くなります。逆に売上が落ちれば、そのキーワードにおける評価も下がり、順位が下がるという仕組みです。

だからこそ、順位が落ちたときには「どのキーワードで売上が立っていたか」を正しく把握し、改善していくことが欠かせません。ここからは、検索順位が下がったときに必ず確認しておきたいチェックポイントを解説します。

チェックポイント① 商品名・キーワード設計の見直し

検索順位を決定づける最大の要素は「キーワード経由での売上」です。そのため、商品名やキャッチコピーに「売れるキーワード」をきちんと入れ込んでいるかどうかが極めて重要です。

見直すべきポイント

  • 売上につながるキーワードが商品名に入っているか?
    例:
    ×「SPF50 UVケア 30ml」
    〇「日焼け止め SPF50 UVケア 30ml 敏感肌用」
    → 実際に検索され、購入につながるキーワード(=日焼け止め)を前方に配置することが大切です。
  • 競合と比較して弱いキーワード設定になっていないか?
    上位商品名を確認し、共通して使われているキーワードを調査。自店の商品名に不足していれば順位が落ちやすくなります。
  • レビュー数と組み合わせて強化できているか?
    商品名に入れたキーワード経由で売上+レビューが増えると、そのキーワードでのSEO評価はさらに上がります。

改善アクション

  1. サジェストや競合からキーワードを抽出する
     楽天の検索窓サジェスト、競合の上位商品名を調査して「実際に売れているキーワード」を洗い出す。
  2. 商品名の前半にコアキーワードを配置する
     「検索されやすいワード+差別化要素」を前方に入れることで、SEOとクリック率の両方を高める。
  3. 購入データを基に定期的に更新する
     実際に「どのキーワード経由で売れているか」をRMSなどで確認し、売上が減っているキーワードを補強する。

商品名・キーワードは“楽天SEOの心臓部”。「どのキーワードで売上を作るか」を意識することで、順位低下からの回復が可能になります。

チェックポイント② カテゴリ設定・属性の適正

楽天SEOにおいて、商品名やキーワード設計と同じくらい重要なのが「カテゴリ設定」と「属性情報」です。どんなに良い商品名をつけても、間違ったカテゴリや不十分な属性で登録していると、正しく検索に表示されません

よくあるSEOの設定ミス

  • 誤ったカテゴリに登録している
     本来は「日焼け止め・UVケア」カテゴリに登録すべきなのに、「スキンケア・美容液」など別カテゴリに入れてしまっているケース。これではユーザーが検索したときに露出が減ります。
  • カテゴリが細分化されすぎている
     楽天ではカテゴリが細かく分かれています。下層カテゴリに絞り込みすぎてしまうと、そもそもの検索母数が少なくなり、機会損失につながります。
  • 属性情報が空欄のまま
     カラー・サイズ・対象性別・ブランドなどの属性を埋めていないと、検索フィルタに引っかからず、競合商品に負けてしまいます。

改善アクション

  1. 正しいカテゴリに設定されているかを再確認する
     競合上位の商品がどのカテゴリに入っているかを調べ、自店の商品がズレていないか確認します。
  2. 上位カテゴリと下位カテゴリを意識的に使い分ける
     母数の大きい上位カテゴリに登録しつつ、検索ユーザーの意図に合う下位カテゴリもチェック。売れるカテゴリは商品によって違うので、ABテストの感覚で見直しが必要です。
  3. 属性をすべて埋める
     楽天SEOでは「属性=検索フィルタ対策」。例えば「レディース」「メンズ」「敏感肌用」など、属性をしっかり埋めることでユーザーが絞り込んだときに残れる商品になります。

カテゴリと属性は、地味に見えて実は“露出の入口”。設定がズレていると、せっかくのSEO施策やレビュー数があっても検索に出てこない、という大きなロスにつながります。

チェックポイント③ レビュー数・評価の推移

楽天SEOにおいて、レビューは単なる“購入の参考情報”ではありません。“どのキーワード経由で売れているか”に強く影響します。たとえば『日焼け止め』で検索されて購入されれば、その商品は『日焼け止め』というキーワードで評価されやすくなります。

レビューは直接的に“どのキーワードで売れたか”を示すわけではありませんが、レビューが多い=売上実績が多い、という外向きの証拠になります。つまり、レビュー数を安定的に増やしていくことは、SEO評価を間接的に押し上げることにつながります。逆にレビュー数が減ったり、評価が下がると、クリック率や購入率に悪影響が出て順位低下の要因にもなります。

レビュー減少が順位に与える影響

  • 新規購入者が不安を感じやすい
     レビューが減ると「最近あまり売れていないのでは?」と受け取られ、アクセスがあっても購入につながりにくくなります。
  • 競合比較で負けやすくなる
     同じカテゴリで比較されたときに、レビュー数・評価が低い商品は選ばれにくい。結果的に売上減=SEO評価ダウンにつながります。
  • 低評価レビューの放置が致命的
     ★2以下のレビューが目立つとCVRが下がり、そのキーワードでの売上も落ちてしまう。結果、検索順位も下落。

レビューを安定的に増やす仕組み

  1. 購入後のフォローを仕組み化する
     発送後のサンクスメールや同梱チラシで「レビューを書いていただけると嬉しいです」と自然に促す。→ 特に“人が見えるメッセージ”は投稿率が高いです。
  2. キャンペーンを活用する
     「レビュー投稿で○○プレゼント」や楽天公式のキャンペーンを活用し、インセンティブを設けて投稿を増やす。
  3. レビューを見える化する
     商品ページの冒頭に最新レビューや高評価レビューを掲載し、レビューを「次の売上につなげる武器」にする。
  4. 低評価レビューは放置せず対応する
     丁寧な返信をすることで、他のユーザーに「誠実に対応している店舗」と伝わり、マイナスの影響を最小限に抑える。

レビューは 「数」「質」「鮮度」 の3要素すべてが重要です。継続的に集めていく仕組みを持てば、順位維持・改善の大きな支えになります。

チェックポイント④ 広告依存と自然流入のバランス

楽天店舗で売上を維持するうえで欠かせないのが広告、とくにRPP広告です。

しかし、広告に頼りすぎて自然検索での流入が弱い状態になると、広告を止めた途端に売上が激減してしまいます。「広告で一時的に売れているだけ」なのか「自然検索でも選ばれる商品なのか」を見極めることが大切です。

広告を止めると順位が落ちる理由

  • 売上実績が途絶えるとSEO評価も落ちる
     楽天SEOは「キーワードごとの売上実績」を重視しています。広告経由でも売上が立っていれば順位は上がりますが、広告を止めると売上実績がなくなり、順位も下落しやすくなります。
  • 広告でしか露出していなかった
     商品名やカテゴリ設計が弱いまま広告に頼っていると、広告が消えた瞬間に自然流入がゼロに。SEO基盤がないため、売上を持続できません。
  • 競合にポジションを奪われる
     広告を抑えたタイミングで競合が強化していれば、一気に検索順位を抜かれることも珍しくありません。

広告とSEOを両立させる方法

  1. 広告は“SEOの補助”と考える
     広告で一時的に順位を上げ、その間にレビュー数や売上実績を積み重ねて、自然検索でも選ばれる状態を作る。
  2. 広告商品を選定する
     「レビューが増えやすい商品」「リピーターがつきやすい商品」に広告を集中。SEOの土台になる売上実績を効率的に作れる。
  3. 商品名・カテゴリを整えて自然流入を確保する
     広告を出しても商品名・カテゴリ設計が弱ければ意味がありません。SEO対策をセットで行い、広告を外しても売れる状態を目指す。

広告は“即効性”、SEOは“持続性”。両輪で回してこそ、順位も売上も安定します。

チェックポイント⑤ 競合の動向

検索順位が下がったとき、「自社の施策が弱まったから」と考えがちですが、実際には 競合の強化によって順位を奪われるケース が非常に多いです。楽天は常に新規店舗や強い出店者が参入してくるため、競合の動向をウォッチしないと、気づかないうちに順位を落とすことになります。

競合強化で順位が落ちるパターン

  • 広告予算を増やして上位を独占された
     特にRPP広告では、競合が予算を積極的に投下すると、同じキーワードでの露出が激減し、自然検索順位にも影響が出ます。
  • レビュー施策を強化している
     競合がレビューキャンペーンを実施し、短期間でレビュー数を増やすと「売れている商品」として評価され、順位を押し上げます。
  • 新規参入の大手がカテゴリを席巻
     ブランド力のある企業が大量の商品を一気に投入すると、カテゴリ自体の競争が激化し、既存店舗の商品が埋もれてしまいます。

競合分析を活かした打ち手

  1. 上位商品の商品名を定期的に調査する
     競合がどんなキーワードを商品名に入れているかをチェックし、自社との違いを把握。抜けているキーワードを補強する。
  2. レビュー施策の動向をチェック
     「この1か月でレビュー数が急増している店舗がないか」を観察。レビュー獲得スピードが早い場合は、競合が施策を強化している証拠です。
  3. 広告の出稿状況を比較する
     自社と同じキーワードで検索し、競合が広告をどの程度出稿しているかを確認。入札が激化している場合は戦うのではなく、別キーワードにシフトするのも戦略です。

順位低下は「自社の弱点」だけでなく「競合の強化」が原因のことも多い。競合分析を習慣化し、差分を埋める対策を継続していくことが不可欠です。

まとめ│順位低下は複合要因。切り分けがカギ

楽天で検索順位が下がったとき、その原因は一つではありません。商品名・カテゴリ・レビュー・広告・競合──これらの要素が複雑に絡み合って順位が決まります。

順位が落ちたと感じたら、今回紹介した 5つのチェックポイント を順番に見直すことで、どこにボトルネックがあるのかが明確になります。

そして最も重要なのは「売上実績がSEOを押し上げる」という仕組みを理解し、 “どのキーワードで売上を作るか” を意識して改善すること です。

もし「自分の店舗の場合、どの部分に問題があるのか分からない…」という場合は、弊社の 売上無料診断 をご活用ください。実データをもとに順位低下の要因を特定し、改善のための具体的な打ち手をご提案いたします。

私がこの記事を書きました

平林 玲奈

平林 玲奈

新卒で楽天株式会社に入社し、レディースファッションジャンルのECコンサルタント、靴ジャンルの立ち上げに従事。その後、楽天市場に出店するメーカー企業へ転職し、楽天店舗責任者として売上拡大に貢献。就任半年で月商200万円だった店舗を月商1,000万円まで成長させる。 ファンクションに入社後は、ECコンサルタントと店舗運営者の両方の視点を武器に店舗支援に尽力。その後、役員に就任、店舗様の成長を第一に考えながら戦略的な運営支援を行う。楽天一筋15年以上の経験と確かな実績をもとに、楽天市場での売上拡大を目指す企業の成長を支援。

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